OpenTypeレイアウトフィーチャとは、アプリケーションによる高機能・高精度な組版を補助するため、OpenTypeが内蔵する情報の総称です。Adobe InDesignでは、「OpenType機能」という名称で呼ばれています。日本語OpenTypeに含まれるOpenTypeレイアウトフィーチャには大きく分けて、a) グリフ置換情報、b) グリフ位置調整情報、c) 仮想ボディ情報、の3種類があります。
a) グリフ置換情報は、漢字の異体字切り替えや、非漢字の字形切り替え、全角と半角など文字幅の異なる同種のグリフの切り替え、などを実現するための情報です。すべてのグリフがUnicodeで指定できるわけではないため、特に大きなグリフセットをサポートするフォントではこれらの情報はとても重要です。Adobe InDesign日本語版では、字形パレットの字体切り替え機能や、文字パレットの「OpenType機能」で、この情報を利用しています。
b) グリフ位置調整情報は、全角幅の仮名グリフに個々に文字幅を与えてプロポーショナル幅とし、プロポーショナル組版を実現したり、特定のグリフとグリフの間を詰めるペアカーニングを実現するための情報です。Adobe InDesign日本語版では、文字パレットの「カーニング」の指定を「メトリクス」とすることで、ペアカーニングを含む高精度な和文プロポーショナル組版が実行できます(欧文グリフのペアカーニングは「カーニング」を数値指定しない限り常に有効です)。
c) 仮想ボディ情報は、その名の通り、和文書体の仮想ボディ位置に関する情報です。何を今さら、と思われるかもしれませんが、実は従来形式のフォント(TrueType)には、仮想ボディ位置を明示的に指定するための情報はなかったのです。そのため、従来形式のフォントではアプリケーションやフォントによって、文字の位置や並びが一定しないなどの問題がありました。OpenTypeではこの点が改善され、アプリケーションが各フォントの仮想ボディ位置を参照することで、精度の高い安定した組版が行えます。